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2008/11/23

『ブッダの実践心理学』第四巻

ずっと前から、これを書かなくちゃと思っておりましたっ。

しかし、どうやって書いたらよいかわからなかったのです。

もう出版されてから三ヶ月がすぎました。
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まだ、なかなか、思いはまとまらないけど

がんばって書いてみよう!

002 

★ご紹介です★

====================

  『ブッダの実践心理学』第4巻 (サンガ)

=====================

著者は、ご存じ、スマナサーラ長老さまと藤本晃氏です。

もう、第4巻ですから、すでに第1~3巻まで読まれた方は

とっくに読了してしまったかもしれません。
 
 
 

上座部の重要な綱要書 アヌルッダ(紀元後12世紀以前)の

『アビダンマッタサンガハ』を

詳細に解説する本書は

現代において、上座部のアビダンマの伝統を

脈々と伝えるものです。 


ちょっと、この『アビダンマッタサンガハ』について
水野弘元先生はこう述べています。

=======================
中国や日本において、『倶舎論』が正定有部の学説を学ぶ者の
唯一の教科書になったように

南方上座部において後世唯一の教科書になったのは
アヌルッダの『摂阿毘達磨義論(アビダンマッタサンガハ)』である。
=======================
(水野弘元『水野弘元著作選集 パーリ論書研究』第二巻、438頁) 
 
 

現代日本において、

このようなアビダンマの解説書が

「新たに!」著作されているということは

じつは、トンデモなく画期的なことだと思うけど

第4巻目ともなると、

’画期的’にもなんとなく慣れてきました。
 
 
 


そして、第4巻目ともなると

心の分析や考察は

これでもか、これでもか、と精緻をきわめます。

読みながら、ため息が出るほどですが、

'精緻さ'にもなんとなく慣れてきました。
 
 
 
 
アビダンマ思考というのでしょうか、

これに、なじんでくるんですね、きっと。

しか~し

管理人にとっては、なじんできつつも

逆に

上座部の特徴的な教義にも

注意がいくようになってきましたよ。 
 
 
 

いろいろな点で、部派のあいだには、

多くの教義をめぐるさまざまな議論がありました。

そして、今、上座部に伝えられ整えられた説が

巧みに、論理的に、整合的に、

スマ長老さまの手によって

解説されるのです。。。。。
 
 
 
 
ちょっと、なんと言っていいかわからないのです。。この気持ち。

非常に感慨深いのです。

じつは、1800年前から、ずっと部派のあいだで

議論され、検討されてきたことがらは、

部派以外の外教徒たち、たとえば、ニヤーヤ学派なども関心を持って

取り組んだのです。
 
 
 

だから、わたしも、

関心のあることがらなのです。

読みながら、奇妙な 時差 を感じるのです。 
 
 
 
 
 

ニヤーヤ学派でも取りあげられていたような

話題の片鱗を

現代において、スマ長老さまが、今のこととして

藤本氏とともに、現代人に語りかけているのです。

 
 
 

研究当時、

非常に高度で優れているが

もはや古くさいインド古代の哲学議論と思っていたものが

ふつーの感覚で、当たり前のように説明されてるのです。。。。

しかも、現代的な衣をまとって、おしゃれな、現代調の

学説に変身しているのです。。。。 奇妙な感触です。
 
 
 

わたしが、すごいと思ったニヤーヤの教義は

大半、仏教の教説をパクって作られたようなところがあります。

仏教とは知らず、すごいすごいと思っていましたが、よく見ると

ほんと!かなりのところ、仏教説も取り入れているのです。

仏教思想の中に、アートマンを入れたら、どうなるか?

この実験を行った学派かもしれません。 
 
 
 

また、ヨーガ学派は、サーンキヤ思想を基盤にしますが

じつは、ニヤーヤ学派とも無縁ではありません。さらに、

唯識説の影響も受け、また、瞑想法においても、

古い仏教の影響が随所に見られます。 
 
 
 

だから、スマ長老さまの解説は、たいへん気になります。

当時の部派の思想や非仏教徒の哲学、

これらが、現代によみがえって、新鮮な哲学として語られます。

サマーディ瞑想について、述べているところは、

『ヨーガ・スートラ』が、わたしの頭の中で鳴り響くのです。

部派の説が、『ヨーガ・スートラ』の註釈の中に、

言及されていたりもするのです。

案外、仏教とインド諸学派はそんなに遠くないのです。
 
 
 

ということは。。。

わたしと、スマ長老さまは、そんなに遠くないところにいたんだ!

という気がしてきます。

あ、学問上、思想上のことですが。。。 
 
 
 

最後の方、色界に関して述べているところで

ヒンドゥー教に言及してあるのは、たいへんおもしろかったです。
 
 


『バガヴァッド・ギーター』のカルマ・ヨーガが、

ヒンドゥー教を怒りの宗教に変えているところがある

という説明は、まったくそのとおりだと思います。

怒りをもたないヒンドゥー教の宗派もある、というのも、

まったくそう思います。

無我を説くヒンドゥー教の思想家もいます。

『ウパニシャッド』についても、瞑想した人の考え方だというのも、

大いに納得できます。 
 
 
 

『ブッダの実践心理学』第四巻

この書は、上座部所依の論書の注釈書なのです。

たしかに心にかんする精緻な分析で、

部派の特徴をはっきり示しています。。。ですが、

あえて

インド思想全体の知的遺産としても

お勧めしてもよいのではなかろうか。。。とも思います。


インドは、5000年の歴史の中に

膨大な哲学の宝を秘めて、眠っている。。。

掘り出せ!哲学!ですねぇ。。。

 
変な解説で、ごめんちゃい。
関心が、かたよったもんだから。

 


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阿毘達磨倶舎論をパラパラ読んでいたら、戦争など集団による殺生の罪について論じられていた。こーゆー「なんでも説明」系は有部が強いね。最近は日本仏教の宗派でも戦争協力への「反省」気運が表向きは高まっているけど、油断するとまた「声聞の持戒は菩薩の破戒」とか「殺... [続きを読む]

受信: 2008/11/28 16:21

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