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2008年10月

2008/10/26

輪廻転生

レクチャーのあと、受講生の年配の方とお話しする。

生死の話だからね。

いいですね。生と死のお話しは。。厳しいけど切実だ!

そして、誰も、わからない。。。

その答えを求めて、たくさんの方が、仏教の門をたたく。

だけど

満足を得られるようなお話しをしてくれる人は、

めったに、いない。
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お寺さんにお話しを聞いたり、いろいろな勉強会で勉強したけど、
むずかしくて
よくわからないとおっしゃる。

「とにかく信心がだいじだ、だいじだ、
といわれるけど、
何を信心するのか、よくわからないんです。。。」

「阿弥陀さんの像はあるけど、
じゃ、お釈迦さんの像は、どこだろ?
って、思ったら、ないんですよね。。」

「法身とか、報身とか、お聞きしたんですけど。。。
そもそも、法身の、「ほっ(法)」って言うことすら、
ご説明を聞いても
わかんないんです。。。」

「極楽いったのに、なんで、
またこの娑婆世界に戻ってくるんでしょう?」

「『サンガン・サナラナン・ガッチャーミ(僧に帰依します)』、って、
いいますよね。
これ、どういうことですか、とお聞きしたら、
『みんな集まって仏教を勉強する、こういう集まり』を
『サンガ』という、って、お話しされたんです。
だけど、なんか、変だなぁ、って思って。。。
そんなものに帰依してもいいんですか?
ブッダとダンマに帰依するのはわかるんですけど。。」

「とにかく、生まれなければ、死なない、ってことは
納得できたんですけど。。。」

「生まれてきたら、どうして死んでいくのか。。
早死にする子は、何か伝えにこの世に生まれてくるんでしょうか?」

はぁ。。。こりゃ、たいへんだ。。。。悩みが深すぎる

この写真のように、疑問が吹き寄せ状態になってる。。。
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でも

じい~~っと、お話しをうかがっていると
なんとなく、わかってきた。。。。

悩みの根源も

そして

今の仏教が、力でない理由も。

ほんとに、ふつうに生きてるわたしたちは、

「死んだらどうなるんだろう」
「なぜ、生まれて死んでいくんだろう」

って、知りたい!

この答えのヒントを求めて、
仏教に来ているのに

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仏教者は、その答えのヒントを語れない ようだ
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なぜか、わかるでしょうか?

わたし、わかった!!

なぜなら、肝心の生死について語る理論を
失っているからです。

簡単に言うと

輪廻転生 

これを、語らないからです。

正々堂々と
「輪廻転生」を説明できないと
奥歯にものがはさまったような
モゴモゴしたことをいわなければ
ならなくなってしまう。

仏教というのは

生死を語るもんだ、と 思う。

生死を語れば
輪廻を語る

輪廻を語れば
解脱を語れる

解脱を語れば
苦の滅も語れる

十二支縁起だって、
そのための表じゃないですか。

 有 → 【生】 → 【老死】   ⇒   苦

ほらね!こう書いてある!


輪廻転生を語らないと。。。
考えるだけで、おそろしい結果だ。。。。

で、

そういうおそろしいことに、なってるのね。。。。

「はぁ、そうだったのか」と
ズダボロで、家にたどり着く のでした。

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2008/10/24

ずっとあなたを好きでした‥‥とくりゃ

講義の終わったあと、学生さんとおしゃべりする。

哲学の話だからね。

いいすね、哲学する人がいる、って。

専門学校では、ほんとうは、哲学は必須科目というわけじゃないらしい。。。

でも、

そういうところの学生さんほど、けっこう喜んではまる人も多い。

必須じゃないと思うと、気楽に案外おもしろいのかもね。。。

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さて、みなさん、過去形や現在形の文というのは、
どんな役割を果たしますか?

じつは、過去形だからといって、過去とは限らない。
そんな文を研究してみましょう。

いいスカ? 

あなたは、次のような告白を受けました。

「ずっとあなたのこと、好きでした‥‥」


さて、ここで、問題です。「‥‥」の中に、自由にことばを入れて、
秘めた想いを語ってください。

過去形の文が、
過去のできごとにもなれば、
現在のことにもなる、
はたまた、
未来にもつながります。

さぁ、日記を読んでるみなさんも、
見逃してもらえると思ったら、甘いすよ。

ちゃんと、入れてみてね。

学生諸君は、けっこう真剣だぁ。

「せんせ、ぼく、ふられたのが三回で。。ふったのが、、」

「ああ、これ、真実を書かなくてもいいんですよ、
自由に想像して書いてよ。。」

「ああ、よかった!ほんとのことじゃなくていいのか。。」

そりゃ、そうだ。

「せんせ、『好きでした』ときたら、
あとは、『これからもずっと好きです』しか、
ないじゃないですか」

おお、なんて、ロマンチスト!

ジャ、答えをね!

ずっとあなたのこと、好きでした‥‥

「だから、つきあってください」
「でも、今は嫌いです」
「でも、これでお別れです、さようなら」
「もう、明日、死ぬんです」
「だけど~」
「でも、今は、彼氏がいるんです」
「あなたは、どうですか?」

いろいろ、ありますねぇ。。。

過去形といっても、案外あいまいですね。
意識のもちかたで、過去のことにも、現在にもなる。

だから、

ブッダは、こういった。
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比丘たちよ。過去の時については、
「過去の時に、このようであった」と語らねばならない。

あるいは、比丘たちよ、
未来の時については、
「未来の時に、このようであろう」と語らねばならない。

あるいは、今現在に関しては、
「今現在このようである」と語らねばならない。
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(『アングッタラ・ニカーヤ』3.67)

勉強になります。

過去のときに、あなたを好きでした。
未来のときに、あなたを好きだろう。
今現在、あなたを好きです。

このように言うならば、

二人のあいだに誤解は生じない。。。ブッダ、エライ。。

でも、ブッダ。。。ロマンチストにはなれそうもないね。


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2008/10/21

講義、講義、抗議(あれ?)

えび天サンバさまに、励まされて(?)
日記を書こう、書くぞ、書くとき、かきます、かあさん。。

と、言っても、ほんと平凡な毎日なので、つまんない人生なんだよぉ。

ただ、忙しいだけ。。。

哲学、宗教学、インド思想、仏教の思想、論理学などなど

毎日、これらを日替わりで、講義するので

は、っと、思うと、自分が何をやってるのか

わからなくなる。。。。今日はなんだっけ??
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宗教学では、日本の古い伝統行事や民俗信仰を勉強する。

田の神、稲魂の神事をみながら、
もっと他の世界の民族信仰も知りたいなぁ、って思う。

道教やアジア各地のアニミズム的な信仰をみて、
いいもんだなぁ、と思う。
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しかし、感慨にふけるまもなく、
次の講義が待っている。

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論理的思考とは何か?。。。ええと、なんだっけ?

前件肯定式が、基本中の基本ですから。。。
インド人なんか、これ一本で、議論するんすよ、

いざとなったら、前件肯定式、一家に一台、前件肯定式

じゃ、今日の講義を終わります。。。
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やれやれ、インド思想か。。。インド思想って、なんだろ?
おい!

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インドには、世界中の国の本の数に匹敵する
膨大な文献がある。。でも。それは、ほんとうは「本」じゃない。

ふつうに、人が書いた本だと思ったら、大間違いなのです。

人間が書いたものは、少ない。。。。
じゃ、何が書いたんだ?いぬ?牛?さる?

ちゃう、ちゃう。。。。たぬき。。

じゃなくて

天から授かったもの、シュルティ(天啓聖典)
聖仙などが伝承したもの、スムリティ(伝承聖典)

だから、読んでもすぐにはわかりません。。。それが言いたかったのです。
今日は、これで終わります。。。なんだ、この講義
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リグ・ヴェーダ、ウパニシャッド、わからんです!
ハタ・ヨーガ・プラディーピカー、わからんです!
ああ、何読んでも、わからんです!

さ、気にせず、次の講義だ。。。そんな!

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仏教は。。。ええっと、。。。なぜ、人々に受け入れられたか?

それは、『ヴェーダ』『ウパニシャッド』などなど、
他のバラモン・沙門の教えとはちがって。。。。

ちがって。。?なに?

ちがって、ブッダは。。。。

ブッダは?

「喩え」を使ってわかりやすく説くことができた。。。とても巧みだった。。
これは、ほんとです。
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さあて、巧みに、講義を切りぬけましたが。。。
あ、難所の哲学が。。。

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あなたは、過去形、現在形、未来形、いずれの表現をとって
語ることが多いか?
そして、それはなぜか?

きみは、過去を語るか?現在を語るか?それとも未来を語るか?

「せんせ、ボクに過去形はありません!現在形と未来形です。。
一瞬前のことも、すぐ現在になるので、一瞬前から語ります。」

「せんせも、だぁ。。。じゃ、講義を終わります、んじゃ、また、来週~」
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え、なに?あ、抗議はやめて。。。講義はやめるから。。

しかし、あわただしいなぁ。

予習や講義に、いつも、フラストレーションがたまってしまう。。。

ちょうど、佳境に入ってきたとこで、あ、もう、時間だ

って、なってしまう。。。。お腹いっぱい予習がしたい。。。

秋の夜長に。。。。

よし、時間だ!日記も終わり、次にいけっ、管理人。。。ふぇーん(涙)


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2008/10/19

北海道は、でっかいどう

ご無沙汰です!

『チャラカの食卓』を書いて、次の日にも日記を書こうと思ったんですよ。

で、

あんまりすぐ書くのも、どうかと思いましたので

2、3日経ってから、書きましょう

と、思いましたんです。。。。。。

そしたら、。。。。。。。。あら、2週間経っちゃいました。。。んです。

月日の経つのは、ほんとはやいです。
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この写真だって、ずっと前に撮ったんです。
岩見沢駅のプラットホームにある、迫力満点の像です。

ばんば競争をしている馬かな。
これが、いわゆる どさんこ(道産子)ですね、きっと。

よし、角度を変えて、っと、それ!いけ!
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ばんば競争というのは、競馬です。
重い重しを乗せたそりを引っぱるレースです。

本物はみたことないです。
残念です。

http://www.namara-hokkaido.net/hokkaido/banei/isan.php

youtubeでも見ることができるんですね。
はじめてみます。どれどれ、

おお、迫力!
http://jp.youtube.com/watch?v=_D37tuw-P-Q&feature=related

廃止になりそうですが、がんばってます。

ばんばは、、北海道のすがただなぁ、って、思います。
馬と人間は、一つです。

そうなんです。

馬だけじゃなくて、
人間も、こんな風に重荷を引っぱってるのが、
北海道だべさ。。。

ね、そうだべさ。。。

と、こんな風に言います。

でも、今なら、
全国の人が、全世界の人が、
重荷をひっぱって、
あえいでるかもしれないねぇ。。

なまらきつい世の中ですが
がんばろ!

ゆっくり走ろう、北海道
毎日書こう、カレー日記(あ、いたっ!)

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2008/10/04

二世紀のインドの食卓へご案内

怒濤の一週間でした。

講演会(9.26)では

な~んと、sarahさまと、お友達の I さまから

こ~んなにきれいなお花を送っていただきました。

いや、もう、ビックリです。
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講演会の方も「はじめてです」とおっしゃってましたが、
わたしも、もち、「はじめてですぅ」 。

講演のまずさは、お花でカバーだわ。。どうも、ありがとうございました。。

ということで、あっという間に、10月ですね。
しかも、もう4日。。速い、速すぎる。。

昨日は、朝方寒くて、JR恵み野駅の待合室には
おお、なんと暖房が入ってましたねん!

もう、そろそろ、冬ですねぇ。。

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さて、っと

わたし的には、思い入れをたっぷり詰め込んで

こんな本を、ご紹介してみたい。

伊藤武氏 『チャラカの食卓』(出帆新社 )

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伊藤武氏は、異色のインド研究家(?)、作家。。。

肩書きというものが、ぜんぜん、決まらない方です。

いつも、感心しながら
読んでしまいます。

体験いっぱいの 冒険家 
のようでもあり

学術的に研究する 文献学者
のようでもあり

自由に想像を羽ばたかせる 作家
のようでもあり

なんでも知ってる ディレッタント
のようでもあり

心をわくわくさせる 演出家
のようでもあります。

ヨーガにつよく、武術に強く、哲学・歴史・宗教なんでもござれ!

偏見のない、こだわりのない、枠にとらわれない
自由な発想で

なんとなんと、こんどは、インド料理じゃ~!!!

まぁ、以前にも

『全アジアを喰らう』というご本も出されているので
お料理にも詳しいことはわかっていたが

これが、なかなか半端じゃないっ!

しかも、チャラカです。。

知る人ぞ知る
知らない人は、ぜんぜん、オーノー!しーりません。

な~んと、
この人は、
『チャラカ・サンヒター』という医学書を増補した
と言われている。。。どうだ!

いや、「どうだ!」と言われても、なんにも感じません。。

そうですか。。。さびすぃ。。
んじゃ、この人は、龍樹の時代と同時代の人だ。。どうだ!

おお!そりゃ、すごい!すごい!

のったわねっ!
でしょう。。すごいでしょ。
二世紀の頃、何を食べていたのか、
医学では、どういうものを勧めていたのか
知りたいでしょ。

知りたい、知りたい!

この本に書いてあるのじゃ。。
しかも、実際に、復元して作っているところがもっとすごい。
残念ながら、味見ができないのが、たまにきずだが。。。

たまにきず、たまにきず!

うるさいっ!
味見つきの本は、不可能なのっ!
でも、自分で作れるように、レシピもあるんだから
至れり尽くせりの感がある。。すごい!

おお、すごい、すごい!

なんだ、調子いいやつだなぁ
さらに、レシピや復元も非常に注意深くなされておる。
文献的にしっかりしていて、知識も経験も豊富。。。
チャラカの頃の食生活が、かなり、実感をもってせまってくる
得難い本です!

おお、得難い、得難い!

伊藤氏は、博覧強記で
実践的にも、もち、いろいろ詳しい。

けど、今回は、

インド料理にくわしい香取香さんが
とても大きな存在です。

彼女の腕がなければ、さすがに作ることまでは
できなかったでしょう。
試行錯誤の苦労も伝わります。

おいしく作りたいのをこらえて
古代のレシピどおり、まずく作る苦労もあ~る。

インドをいろ~んな角度から知りたい方。
お勧めします。

学者の見ている文献の中だけではないインド。
人と暮らしと生と死のあるインド。

その上、
作者の想像力も加味されて
あれ?ほんとなの?ウソなの?っと、
ちょっとだまされそうになるインド。

これぞ、神秘の国、インドかもね。


インドって、一筋縄じゃ、いかないのさ。。。

って、作者も思ってるにちがいないよ。

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