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2004/12/17

お釈迦さんは自由人

今年最後の哲学の授業だった。

うーん、何、話そ?
自由意志について、やってたんだけど…
そうだ、最後だから、一回も話したことのないお釈迦さんの話でもしよう!

人類史上、もっとも自由意志を行使した男。
何ものにもじゃまされることなく、束縛されることなく、あらゆるものから解放されていた究極の自由人。
その人の名は?

おしゃかさ~ん

のお話をしました。
彼は、その哲学思想の中で、「自己」という言葉を肯定的に用いなかったにもかかわらず、わたしたちの目から見れば究極の自己を実現したのであった。
彼は否定的に「諸々の存在は自己ではない」と言っただけなのだが。

それではどうやれば、おしゃかさんのような自由人の生き方ができるでしょうか?
その秘策をば、とくべつにここに公開。

がっこでは「自己を大事に」とか「自己実現」とか「自己をもて」とか言われてきただろうけど、そんなんは、素人の説である。
それではかえって、自己を自由に解放するどころか自己にとらわれてしまうことが多いのである。
欲望のままに行為し、欲望に自己を埋没させて、それが自由意志の発現だと思っている人が多いのである。

えへん!

ほんとうに自由人をめざすなら、「自己」という言葉を使わないほうがいい。
そして、喜怒哀楽の心がさまざまに生じ滅するのを観察せよ!
じっと、欲望が生まれ、それが消滅するさまを観察して心にとどめなさい。
それだけで、あなたは心の悩みや苦しみから欲望から自由になってくる。
因果の理法を学ぶのよ!わかった!

欲望を抑えられるものだけが、欲望を実践できる。欲望に引きずられることなく、欲望を自由に操ってほんとうに求めるものを手に入れられるのよん。

いや、もうとまりまへん。
ストレス社会で、心が病んでいるあなた。悩みをかかえて薬に頼るあなた。欲求を満足させようと我を忘れるあなた。
そんなあなたの悩みに答える究極の教え、それがブッダの十二因縁、四諦、八正道なりぃ。
でも、これはむずかしいので略すわ。おい!肝心のものだろ?いいのよ!たいしたことないわよ!(おい!おい!)

ほんととまらんわよ。

それで、終わったら、学生さんが数人寄ってきて、「お釈迦さんのこと知りたいから本教えてください」とか聞かれたし、自由意志の話とかもっと聞きたがって、それで少々雑談してきました。

いやぁ、わたしって、話うまいのかしら?それとも、健全な若者をたぶらかしてる?
毎回、お釈迦さんの話したいなぁ、って思いながら、けっこうこらえてたもんだから、話し出したら止まらん。

そして、薦めた本は、下宿人さまの『ブッダが考えたこと─これが最初の仏教だ』でした。

ああ、すっきりした。これで今年も言いたいこと言いまくって終わりました。
来年もよろしくね、諸君!

え?もういい?

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