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2018年8月19日 - 2018年8月25日

2018/08/19

第一次結集

大谷大学の仏教講座、第二回目、

毎回、何をお話ししようかと、悩みに悩むが結局、
土壇場で、自分の一番関心のあることになってしまう。

今回の講座のタイトルは

「経典と仏弟子たち ―師の教えに出会う―」

マハーカッサパとアーナンダの二大弟子たちを取りあげて、
ドラマ仕立てでお話ししました。


よくよく考えてみると


仏典の編纂会議である
第一次結集は、ある種の奇跡と言っていいのではないか。


あらかじめ決まっていたのではない。

お釈迦さまの葬儀に付いては、アーナンダが、
あらかじめ聞いていたことがあって、
それによって執り行われたし、

(といっても、「比丘たちは関わるな」というのだけど)

仏塔を建てて人々がお参りすることも、
お釈迦さまは語ってくれていた。


でも、法については、そう言えば聞いてないな。。どうするか。。


あれ?ほんと、こんな大事なこと、何にも決めてない。
あたりまえだったのかしら???

気を静めるために、ナデシコでも見よっと。
Dsc02472s


       ◇◇◇


マハーカッサパ尊者は、スバッダという比丘が、
みんなの中で
「これからは好きにしようぜ」
と言っているのを聞いて
危機感を覚えるのです。


(マハーカッサパの気持ち)

教と律を守ろう!


非法が輝きだし、法が廃れてしまう前に!
非律が輝きだし、律が廃れてしまう前に!

法を守るのは誰か?律を守るのは誰か?

お釈迦さまの教えにつながる阿羅漢たちである。

阿羅漢たちで構成したメンバーで
教と律を編纂しなければならない。


しかし、世の中というのは皮肉なもの。。

一番入れたい多聞のアーナンダは、まだ阿羅漢未満。。
アーナンダは入れるわけにはいかん。

いじわるしているのではない、
泣いて頼んでもダメだ。アーナンダよ。

阿羅漢じゃないと
煩悩が混じってしまう。。

アーナンダよ、煩悩を尽くしてからでないと
この会議に入れるわけにはいかん

出ていけぇ~~


うーん、他には、誰かおらんか。
法を誦出できるものが?

ガヴァンパティという比丘がいます。
かれに頼んだらどうでしょう。

よし、そうしよう。急ぎ伝えてきなさい。


はい!!


ガヴァンパティ比丘に頼むも、

仏の般涅槃を知ったガヴァンパティは、

親象に従う子象の如く
自らも、滅度をとってしまうのです。
つまり、世俗の表現では、
身体を捨て亡くなってしまうということです。


マハーカッサパのことば

「仏の諸弟子、もし仏を思うならば、
まさに仏恩に報いねばならない。
涅槃に入ってはいけない


     ◇◇◇


一方、阿羅漢ではないということで、
仏典の編纂に加えてもらえないアーナンダ。。

泣くな!嘆くな!
恨むな、カッサパを

(アーナンダの気持ち)

「わたしには覚る力はあります。
ただ久しく道を得ることができませんでした。
諸仏の法により阿羅漢になる者は、
左右に供給して使令することはできません。
このため、わたしは煩悩を残して
全部断ってしまわなかっただけなのです」


って、言っても言い訳無用。。
仕方ない、後は本気で覚るしかない!


心をこめて一心に、禅定修行に入ります。

が、

覚ることはできません。
とうとう疲れて休もうと
枕に頭をつけんとするとき廓然として
覚りに達します。

ヘェイ!間に合った。

Dsc02466s


     ◇◇◇


仏典が、現在あるのは、

もちろん、マハーカッサパとアーナンダだけの力ではない。

しかし、象徴的なのです。


涅槃に入らない阿羅漢がいなければならないのです。

でも、
それだけでは
経典は生まれない。

覚りに入らない阿羅漢がいなければならないのです。
(ちょっと変な言い方だけど)

覚った人も、すぐに涅槃に入るなら、
仏典のためには何もならない

また、

覚る力があっても、覚らずにいないと
仏典のためには何もならない


涅槃に入らず、第一次結集を指導した

マハーカッサパ尊者

覚りに入らず、多聞となって法を集めた

アーナンダ尊者


「付法蔵因縁伝」は、

法を受け継いだ
第一祖を、マハーカッサパとし
第二祖を、アーナンダとしています。

仏教の教えを守ってくれて

ありがとう

マハーカッサパ
アーナンダ

(『大智度論』(『大正蔵』25、pp67-68)を
用いました.。

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