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2013年3月10日 - 2013年3月16日

2013/03/11

かれをわれは<バラモン>と呼ぶ

3月9日で、この雪の回廊!
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いくら北海道でも、これはないです。
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人も車も雪の中。。
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日ざしは、明らかに春なのに。。

朝日カルチャーセンターで、
『ダンマパダ』を読んでいます。

こつこつ読んで、とうとう第25章まで来ました。
全部で、26章です。

第25章 比丘の章
題26章 バラモンの章

今、掲示板で批判的に取りあげられている「バラモン」という名が
最後の章を飾っています。

カースト(身分制度)の頂点にいる「バラモン(ブラーフマナ)」
インドのカースト制度は、非常に起源が古く、
そして、そのため、
人々の生活・慣習・習俗全体に大きな影響を及ぼしています。

身分制度からくる苦しみが、
インドの人々を覆い尽くしているかのようです。

だが、

この語を、あえて用いて、ブッダは法を説くのです。

また、「バラモン」の章の前に、「比丘」の章をおくという、
この『ダンマパダ』の構成も、非常に意義深いと思います。


比丘たちは、まだ修行の身ですが、

阿羅漢となって、最高の境地を得たものを

ブッダは

「かれを、わたしは、バラモンと呼ぶ」

と、宣言するからです。


       ◇◇◇

比丘たちは、出家の修行者です。
教団(サンガ)の中にあり、自分の修行に励みます。


===『ダンマパダ』第25章「比丘の章」より

377 ジャスミンが、萎んだ花を捨て落とすように、
比丘たちは、貪欲と怒りを捨て落としなさい。

378 身体が静まり、ことばが静まり、よく定にあって静かであり、
世の財を吐き出した比丘は、寂静なものと言われる。

379 みずから自己を責めなさい。みずから自己を反省しなさい。
比丘よ、自己を守って、気づきをもつなら、安楽に暮らすだろう。

380 自己こそが、自己の守護者である。
自己こそが、自己のよりどころである。
それゆえに、商人が、賢い馬を制御するように、自己を制御しなさい。

381 ブッダの教えを信じ喜び、歓喜の多い比丘は、
行(志向作用)の寂滅した、安楽なる、寂静の道に到達するだろう。

382 若くあっても、ブッダの教えに努力する比丘は、
あたかも、雲から顔を出す月のように、この世界を照らすのである。
=====

自己を保って、他によらず、修行をすすめる比丘は、
やがて、目的の 最高の境地に達します。

ここは、あくまでも、自己を依りどころにして進みます。
個人主義的な印象をもたれる人もいるでしょう。

だが、いったん、覚りを得ると、
煩悩から解脱して、一切にうち勝った者に、

ブッダは、

「バラモン」という名を与えているのです。


           ◇◇◇

くりかえしになりますが、
バラモンは、世俗の中で、最上位のカースト(身分)です。

その名を与えて、ブッダは、聖なる弟子たちを、
世に送り出すのです。

世俗の中で通用することば、そのことばによって、
聖なる仏弟子たちは、呼ばれることになるのです。


かれらは、<生まれ>によって、バラモンとなったのではありません。
かれらは、その<行い>によって、バラモンと呼ばれるのです。


かれらが、一足、一足、世の中に踏み出していくたびに、

「バラモン」ということばは、あらたな意味をもって

人々の心の中に、しみ込んでいくのです。


「ああ、かれこそが、ほんとうのバラモンだ」
「かれは、誰も差別せず、心清らかな教えを説く」

というように。


===『ダンマパダ』第26章「バラモンの章」 (中村元訳)

399 罪がないのに罵られ、なぐられ、拘禁されるのを堪え忍び、
忍耐の力あり、心の猛き人、―かれをわれは<バラモン>と呼ぶ。

418 <快楽>と<不快>とを捨てて、
清らかに涼しく、とらわれることなく、
全世界に打ち勝った英雄、―かれをわれは<バラモン>と呼ぶ。

423 前世の生涯を知り、また天上と地獄とを見、
生存を滅ぼしつくすに至って、直観智を完成した聖者、
完成すべきことをすべて完成した人、―かれをわれは<バラモン>と呼ぶ。
====

このようにして、ブッダと聖なる弟子たちは、
さまざまに遍歴しながら、
世界をあらたに作りかえていったのです。

インドにおいては、カーストの縛りを解きほぐし、
人々の利益のために、意味とことばのそろった法を
説いて、人々の心を苦しみから解放したのです。


<生まれ>によってバラモンであった人々も、
そのことばに、最高の意味を与えられて、
不満があるはずはありません。

みずからも、努力して、<行い>においても
バラモンたろう、とすることによって、
世界は確実に変わっていったと思われるのです。


神が7日間で世界を創造したよりは、
時間がかかるかもしれませんが、

この世にある聖者たちも、
確実に世の中を創造していけるのだ
と知ることは、

何か、希望が、ありますね。


       ◇◇◇ 


3月11日、大震災からまる二年が経ってしまいました。

この世の無常を知り、とらわれを捨てて、
しかし、なおも、
多くの人とともに生きようとするならば、

この世において「バラモン」たることが、求められます。

「バラモン」 ―― 世俗と覚りを結ぶ架け橋。


ブッダは、
個々の覚りを説いて、出家者だけに教えたのではなく、
あらゆる人々に教えを説いていたことを

ブッダの説く「バラモン」ということばによって

知るのです。

世のバラモンたちよ、人々のためにあれ。


そして、

天よ、雪はもうけっこうです。。。

やっぱり、最後が。。いまいちな~~

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