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2010年8月15日 - 2010年8月21日

2010/08/20

原田和宗氏『「般若心経」成立史論』 あまりに衝撃的な!

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いやはや、すごい本が出ました。

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原田和宗 『「般若心経」の成立史論  大乗仏教と密教の交差路』
(大蔵出版、2010年8月)

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まだ、全部を読んではいませんが、
すごすぎて、
さっそくご紹介することにしました。
 


『般若心経』と言えば、

我が国ではなく子も黙る

大乗経典の中の一番人気の経典とされています。
 

しかし
膨大な解説書が書かれていますが、

仏教の文献学に基づいた緻密な研究は

ほとんどないといってもよいでしょう。
 
 

この現状を憂えて、著者原田氏は
 
『小本・般若心経』の正体を探るべく

気の遠くなるような膨大な諸文献と

格闘し、その成果を、ここに明らかにしました。


非常に計画的であり、かつ、論理的に整合性のある研究方針の下で

次々と、画期的な内容が、開示されていきます。

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一つ。 
『小本・般若心経』は

『二万五千頌般若』の核心を圧縮した<般若経典>なのではなく!

本体の<心呪(マントラ)>に対して、散文部分を前書きとして付加した

「マントラ文献」である
というものです。
大乗経典でもなく、密教の経典でもない、という位置づけです。


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一つ。
『小本・般若心経』の散文部分は、<般若経典>の一種として

編纂されたのではなく、多種多様な大乗経典や初期密教経典の

定型句を継ぎ足したものである
というものです。

おもしろい!

いろんなアイディアがわくけど、ぐっとおさえて、
一つ刺激的なところを
お話したいです。


わたしも、一つ、今度の龍樹本で、『般若心経』を
解釈に使っているのです。


これを、ぜひ、原田氏にお見せしたいです。

『中論』の一文は、『般若心経』に使われている可能性もある

ということで、試みに解釈しています。


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また、一つ。
原田氏は、『大智度論』の著作者問題にもふれています。

『大智度論』は、梵文『二万五千頌』の註釈ではなく、

羅什訳の漢訳『大品般若』に対する中国撰述の

註釈文献ではなかろうか、という考えも述べておられます。

龍樹作ではなく、羅什を中心とする翻訳家集団による作品

ということです。
 

これも、また、おもしろいです。

『大智度論』の作者問題は、簡単には決まらないでしょう。

わたしは、今のところ、基本的には、龍樹作でもよいのではないか、と思っています。

龍樹全作品と、般若経典をはじめとする大乗経典の

しらみつぶしの精査の果てに、ある結論が出てくるのじゃないでしょうか。


文献資料の比較研究と
経典・論書の思想研究とが

両方並行して進まないと、なかなか結論は得られないかもしれませんね。

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あ、最後に一つ。
大事な<般若波羅蜜多心呪>について。

二つの部分に分かれ、

(A)がてー がてー ぱーらがてー ぱーらさんがてー

(B)たど やたー ‥‥ ぼーでぃ すう゛ぁーはー

となりますが

(B)は、初期密教経典に由来し、本来<般若波羅蜜多>信仰とは無関係。
(A)は、後代になって<般若波羅蜜多女尊>信仰のもとで、別個に発生した
陀羅尼句にに由来する

のだそうです。


あらゆる大乗・密教の諸経典類から、その精髄を集め
パッチワークのように貼り合わせた文献

と言って、いいのでしょうね。


このような解釈をお聞きして

わたしのもってる『般若心経』観と

違和感なく

つながるところが、興奮してしまいます。


これから、詳細に拝読します。


あまり、丁寧なご紹介でなくて
すみませんが


これは、ご紹介するだけでも

価値があると思って

とりあえず、アップします。


21世紀は、原田氏の『「般若心経」成立史論』で

一気に、『般若心経』研究が進むのではないか

非常に心強く期待するものでありますっ!

ありがとう!

原田和宗さま。

すばらしい研究を!


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2010/08/18

渡りゆくのは

009

先週、日記を書いたとき、
なんだか毎日書けそうな気がしました。

簡単じゃん、ちょっと書くだけなんだから
毎日でもできるはず。。。
 
などと、思ってしまった愚かなわたし。


なんだ、やっぱり、一週間経っちゃった。
いつもと変わりまへんです。
 
 
昨日は、
お墓参りのあと
洗濯もの干して
昼のサンドイッチを作って
おばあちゃんの病院に行って
買い物して
晩ご飯作って食べたら

夜もとっぷり暮れていました。


なんか一日、短くない?


それに

 
とうとう編集者のSさんから
原稿の催促がきてしまいました。。。。


まだ、ぜんぜん書いてないんですけど。。


ははは、そうですか。
まだ、大丈夫ですけど。。。
 
よ、よかった、ほっ! 
もう少しは、待ってもらえそう、助かったっ!

こうなったら
 
時よ、止まれ!
(わたし以外。。こら)
 
=================
 (神が語った) 
   過ぎていくのは、時である。渡りゆくのは、夜々である。
   青春の美徳は、次第に、失われていく。
   この、死へのおそれを見るならば、
   安楽をはこぶ福徳をなすがよい。

 (尊師が語った。)  
   過ぎていくのは、時である。渡りゆくのは、夜々である。
   青春の美徳は、次第に、失われていく。
   この、死へのおそれを見るならば、
   寂静を望んで、世間の財を捨てるがよい

『サンユッタ・二カーヤ』1.1.4
===================
 
神の道を行くか、尊師の道を行くか

はたまた
 
ホモ・ファーベル(工作人)の道を行くか
 
 
って、選択肢が、三つもありそうで

結局

一つしかないわたし。


よ~し!
渡りゆく夜々に
日記書いたっ、っと。。


って、午前二時前ですか。。
006

 

 
 

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