« 2009年5月31日 - 2009年6月6日 | トップページ | 2009年6月21日 - 2009年6月27日 »

2009年6月7日 - 2009年6月13日

2009/06/09

『出家の覚悟』 『沙門果経』 二冊ご紹介

PhotoPhoto_2

 
 

 
 
じっくり読みたい

重厚な二冊をご紹介してみます。

仏教界も、新しいウエーブが起こってきているんでしょうか。

何か、地殻変動の予感がするような
そんな機運を感じます。

悩める時代が求める二人の仏師の対談です。

まずは、
=======================
『出家の覚悟 日本を救う仏教からのアプローチ』(サンガ)
========================

覚悟を決めて、読んでみてください。

それでは、お覚悟はよろしいか!

ご存じテーラワーダの論客   スマナサーラ長老 
知る人ぞ知る曹洞宗の禅僧   南 直哉  禅師


残念ながら、管理人は、南氏のことは存じ上げておらず

今回初めて、ご本でお目にかかりました。

はじめまして。。。南さま


南禅師は
非常に率直な物言いをされる方です。

さまざまな、日本の仏教制度の中で
苦悩する一修行僧としての赤裸々に語る姿は
とても好感を覚えます。


テーラワーダ仏教へのあこがれと
仏教の教えに関する疑問を
スマ長老に率直にたずねます。

最初は、なんとなく

ナーガセーナ長老に、
ミリンダ王が
仏法に関する疑問を
たずねる経典『ミリンダ・パンハ』を
思い出してしまいました。

ゆったりと構える長老さまは、ナーガセーナ長老のよう。。

そして

ミリンダ王のように、悩める南禅師は さまざまな疑問を
ぶつけます。

これに、長老さまは敬意をもって
単刀直入に解答していくという感じがします。

読んでいると、
日本の仏教の問題点が浮かんできます。


★ブッダの教えを知らない日本の仏教  
★檀家制度と独特の世襲制度の上に成り立つ日本の仏教


また、学問上の問題点も。。。イテ!

★ブッダの教えを、当時の思想の”パクリ”と
とらえてしまった 故中村博士の解釈


ここで、長老さまは
=================
ブッダの思想は、ブッダ・オリジナルである!
==================
と、高らかに宣言されます。(pp.106~110)

さて、後半は

現代の悩み多き日本人の問題にせまる南氏の、
するどい視点が光ります。

長老さまと、主客逆転で、
どんどん現代社会の病巣や
人間の根源的な悩みに
切り込む姿勢が

日本の仏教に希望をもたらすように思われます。

現代の伝統仏教のありさまを知りたい方
未来の仏教のあり方を模索したい方

お勧めですね!


辛口で、すっきり、さわやか 
それでいて
味わい深く、苦みばしった 仏教論!

さて、お次は

==============
スマ長老『沙門果経』(サンガ)
==============

これまた、じわっと、深い経典の注釈書です。

現代日本で作成された

この論書は、
これからの長いアビダルマの歴史の中で
確実に残されていくのではないかと
思われます。


これは、遠い過去に興った

六師外道といわれる当時の思想家たちの説を

可能なかぎり、具体的に、

実感をもって知りうる形で、

説明してあるのです。


ブッダの説以外の、当時の思想を

丁寧に語るスマ長老さまは、

当時の人々の生き方や生活習慣など

生きている人々を見つめています。


さらに

仏法が、出家の修行が、噛んで含めるように
説かれていきます。

すでに、これらの解説は
『ブッダの実践心理学』(サンガ)などでも
おなじみになってきたものでしょう。


部派のアビダルマの深さときめ細やかさを

知る一作品です。


しかし


現代の仏教事情 変化してきていますね。

ぜひとも

多くの人々を救う

新しいムーヴメントになってもらいたい!と思うのでした。

しみじみ
感慨に
浸る

管理人

014

| | コメント (11) | トラックバック (1)

« 2009年5月31日 - 2009年6月6日 | トップページ | 2009年6月21日 - 2009年6月27日 »