火はほのかだからといって見下してはなりません
火はほのかだからといって見下してはなりません。
(『神々との対話』岩波文庫、158-159頁)
この言葉が、いつも頭にあって忘れられません。
最近のニュースで、
「いじめ問題」にかんする悲惨な事件を見るたび
そう思います。
「イジメの実態」調査とか
イジメ防止への取り組みとか
いわれているけど
そんなコトして
イジメがなくならないのは
世界中の誰でも知っている。
カウンセラーをおいたり
専門家を派遣しても
イジメがなくならないのは
世界中の誰でも知っている。
イジメはどこにでもある。
みんなの心に、欲の小さな火が燃えているかぎり
イジメの種は
なくならない。
問題なのは
小さなイジメの種が
大きく育って
大火にならないようにすることだ。
誰かが、
ちょっと勇気を出して
いじめてる子に
「そんなことやめなよ」
と言えれば
事件は起こらなかった。
誰かが
ちょっと気づいて
いじめられてる子に
「どうした?」
と声をかければ
事件は起こらなかった。
子どもが小さいうちは
いじめてる子といじめられてる子のお互いが
イジメとそうでないものの区別は
つきにくい。
気づいたときには
取り返しがつかない。
火は小さいうちなら消えるけど
大きくなったら
誰もが消すことができなくなる。
昔、イジメがあったとき
親のわたしは、「どうしましょ」と思いました。
どうしたらよいかわからなかったけど
してはいけないことは、なんとなく
何かわかりました。
学校に相談してはいけない(事なかれ主義で御都合主義だったから)
よそのお母さんに相談してはいけない(みんなに広まってしまうから)
当人の親にもいってはいけない(どうなるかわからないから)
両方の子どもがひどい目に
あわない方法は?
そして
悪いことと良いことがわかるためには?
本人にいいました
「○○ちゃん、うちの子いつも叩いてる?」
「うん」
「こんどから叩かないでね」
「うん」
イジメはイジメと気づかれないうちに
消えていきました。
イジメ実態調査をするということは
みんなの心にある
イジメの種を
燃え上がらせることになりはしないだろうか?
ほんとに、相手を大事に思うなら
小さい火のうちに
自分で消すように
気づかせることだ。
ほんのちょっとの勇気と
ほんのちょっとの注意で
イジメの炎は
消えていく。
イジメと
火は
どこにでもあるのだから
誰もが注意しなければならない
ということです。
網でからめとり、
多くのものを貪り食う火が
黒い燃えさしに残っているのを
小さいからといってあなどってはならない
軽蔑してはならない
火が薪を得たならば
火の勢いは大きくなって
近づいてくる愚かな男女を
直ちに焼いてしまうだろう
(『神々との対話』岩波文庫、159頁)
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